【朝鮮総督府は朝鮮語を禁止していない!】公文書検証

【公式文書から観た韓国併合時代の朝鮮半島の朝鮮語教育】
明治39年~昭和16年(S20)
【朝鮮半島に於ける朝鮮語(諺文=ハングルの意)教育】
終戦時は混乱しているが昭和16年(発行18年)の史料に於いても日本が朝鮮語を禁止したと言う文言は無く、公的内地人職員には朝鮮語を奨励していたことが公文書、施政年報に記されている。
また、師範学校(尋常小学校、普通学校、国民小学校の教諭になる学校)に於いては朝鮮人を優遇した入学資格の特例処置等も講じていることが記されている。
(◎朝鮮総督府等の公的機関発行の史料リンク)




●「李氏朝鮮・大韓帝国」時代の教育とは「儒教」を教える事
以下にあるように李氏朝鮮、大韓帝国時代の朝鮮における教育は四書五経
◎国施政年報 明治39年・明治40年(明治41年統監官房発行)
https://www.digital.archives.go.jp/das/image/F1000000000000057519

【併合以前の学校の様子・抜粋】
▼P353 Fig.1 最初から
従来、韓国に於ける教育機関は京城に成均館及東西南中の四学あり各道群に郷校あり各面洞(村里)に書堂(*1)又は書房ありと雖(いえども)、何れも儒学を中心とし経義(けいぎ)を教ふるに過ぎず…

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Fig.1 併合以前の李氏朝鮮・大韓帝国の教育
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▼P368 Fig.2 八行目~
外国語学校 
明治二十八年発布の外国語学校完制に依れば外国語学校は一校内に数箇国語を教授するか如きも実際に於いては日語、漢語、英語、法語(フランス語)、徳語(ドイツ語)、俄語(ロシア語)六箇国の各語学各別に敷地校舎を有し職員は勿論経済も亦(また)各別に分立し俄語学校は日露戦役中閉校し学制改正当時に於ては他の五校並立したり学則に於ては何れも修行年限を規定するも生徒は一通りの通訳に差支なきに至れば退学するを常とし成規の学科を履み(ふみ)卒業を完了するもの殆んど稀なり
(P369にこれを踏まえた「外国語学校令」改善内容あり)

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Fig.2 併合以前の李氏朝鮮・大韓帝国の外国語学校
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併合当時、それなりの学校もあったが校舎等は不十分で日本政府が相当資金を持ち出しで校舎等を整えていることが分かる。また、書堂等は沢山あったが日本の寺子屋程度のものである。
これを以て沢山の学校があったと主張する資料も多い。なお、学校数等の史料も「教育」関係の項目にあるが今回は取り上げていない。
教育内容は外国語学校を除けば儒教を中心とした教育であったと史料にあることが確認できる。
(P353五十萬円を割いて…、他参照)
*1:書堂や書房は日本の寺子屋等に相当する規模の四書五経の読み書き等を教える所、併合前後に朝鮮語、諺文(ハングル)を教えたという記載は福沢諭吉やその子弟以外では今のところ公式文書では見つかってない。
注意:〈経義〉とも呼ばれるのは,四書五経のなかから選んだ文句が出題され,その義(意味)を受験者がみずから聖賢になったつもりで敷衍したからである。
早い話、儒教のQ&A
なお、当時の学年=何歳と言う感覚ではなく年で資格が発生するがそれ以上の年の者も一年生として入学したようである。また、留年等もよくあった様である。




【昭和五年諺文(おんもん・ハングルの意)識字率】
●昭和5年の日本語、朝鮮語の識字率
昭和5年の識字率は国勢調査にある。
【公式文書では昭和5年=1930年】
▼S5年史料P.72~ Fig.3
◎昭和5年 朝鮮総督府 国勢調査
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1448143/58
朝鮮人(諺文=「オンモン」=今のハングル)
(仮名及諺文ヲ読ミ且書キ得ル者「1,387,276」+諺文ノミヲ読み且書キ得ル者「3.156,408」)÷総数「20,498,108」≒22.16%
ネット調べの限りでは、他の朝鮮総督府の国勢調査では文盲率は出てきませんでした。
三段構造で上から全人口、内地人、朝鮮人の三段になっていて一番下の段が朝鮮人の」データ

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Fig.3 昭和五年国勢調査に於ける「諺文(ハングル)」識字率
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▼S5国勢調査(6歳以上の読み書き)グラフから Fig.4
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1448143/14
男性の率が高い→推測→女性の就学率が低かった。
当時の文献等を読むと女性は炊事、洗濯に追われている。朝鮮半島は顔料が貴重で庶民は白い麻か綿のような服を着ていて文献に依れば白ゆえに汚れが目立ちその汚れを落とす洗濯に相当な労力がかかり女子はそれを手伝わされていたような記載をどこかで読んだ覚えがある。もし見つかれば資料を追加する。その影響や社会的な習慣その他で女性の就学率が低かったようである。

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Fig.4 昭和五年国勢調査に於ける「諺文(ハングル)」識字率 グラフ6歳以上
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●朝鮮半島の「昭和十二年」の朝鮮語教育
◎朝鮮総督府施政年報 昭和12年度
https://www.digital.archives.go.jp/das/image/M2006051220462332245
P176(P175内地人教育の沿革-続き)三行目~【抜粋】
高等小学校(4~6学年、もしくは5、6学年(*2))に於て随時科目として朝鮮語を加えることを得しめ更に…
―――
(1~3学年は朝鮮語は必須、後述の科目表参照)
P179 九行目~【抜粋】
「〇小学校令の特例」から
一、小学校には加設科目として朝鮮語を課し又之を随意科目と為(な)すことを得しむ
―――
小学校は日本人、朝鮮人は普通学校、また学制 [尋常小学校(日本人)+普通学校(朝鮮人)→国民学校] 統一時の朝鮮語教育を可能とするための一文
▼朝鮮半島では朝鮮語、諺文の読み書きが出来なければ師範(小学校教諭)になれなかった。
P181 十一行目  師範教育  Fig.5
【抜粋】
師範教育に付(つい)ても内(日本)鮮(朝鮮)人共学の制度を探ると雖(いえども)内地(日本本土)の師範学校の如く原則として其(そ)の入学資格を高等小学校(*2)卒業程度とするは朝鮮の現状に適せず且(かつ)斯(かく)くするときは国語(日本語)を常用せざる者に於て当分有資格者を得難きを以て内地に比し入学資格を低くすると共に其の修業年限を延長せり即(すなわ)ち本科は尋常小学校又は就業年六年の普通学校(*3)卒業程度に依り入学せしめ男子に七年(普通学校五年・演習科二年)女子に六年(普通科四年・演習科二年)の教育を施し以て完全なる教育者を養成せんことを期せり…

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Fig.5 師範学校入学資格の朝鮮人優遇処置
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*2:1907年(明治40年)小学校令一部改正、尋常小学校が4年から6年に(日本本土で義務教育)、その(尋常小学校)上に高等小学校が4年から2年に短縮された。(合わせた年数は変わらない)高等小学校=現在の小学校高学年
尋常小学校卒業後は、旧制中学校・高等女学校・実業学校といった旧制中等教育学校、高等小学校、青年学校普通科などに進学するか就職した。なお、朝鮮半島では小学校(尋常小学校、普通学校)以降の学校では唯一、師範学校が朝鮮語必須であった。
*3:朝鮮半島では朝鮮人は尋常小学校(内地人=日本人のみ)ではなく、普通学校が現在の小学校、朝鮮教育令(昭和13年勅令第103号)を受けて日本人と朝鮮人は正式に共学となることが発せられた。
▼朝鮮半島の教科書は必要に応じ総督府が編纂した。
教科表(教科用図書)
P193~P194 表 Fig.6,Fig.7
教科書は朝鮮半島では朝鮮の事情を考慮し朝鮮総督府が編纂した教科書を使った。
Fig7の一面一校は日本の村単位に一校等の意味で三面(三地域)一校等から改善し一面(一地域)一校にすると言う制度で学校のインフラを増やした。

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Fig.6 昭和12年度年報 教科用図書
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Fig.7 昭和12年度年報 教科用図書
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▼日本語識字率
P.196 表 Fig.8
本来は朝鮮語の諺文(ハングル)の識字率を探しているがS5の国勢調査以前、以後の識字率の調査の生データは見つからない。
ただし、米軍史料等には生データは無いものの割合程度の数字の記録はある。
ここに示すのは、国語=日本語の識字率、文盲率

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Fig.8 昭和12年度年報 教科用図書
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▼朝鮮半島では朝鮮語を奨励した。
P196~197
第五節 (公職職員に対する)朝鮮語の奨勵(しょうれい=奨励) 同上Fig8
【抜粋】
既定の発布
朝鮮に於ける内地人官吏にして朝鮮語を解するは黌(まなびや)に各種施設の実行上必要なるのみならず亦(また)内鮮人の融和を図る上に於いても緊要なるは言ヲ俟(ま)たざる所にして警察取締・産業奨励租税徴収等に於て動もすれば人民の誤解を招くの虞(おそれ)ありしが如きは其の局に当たる者が朝鮮語に通ぜざるに基因するところ多きに鑑み本府は朝鮮総督府及所属官署在勤の内地人職員殊に常に民衆に接触する地方廳(ちょう・庁)の職員に対し朝鮮語の習学を奨励する必要を認め大正十年五月朝鮮総督府及び所属官署職員朝鮮語奨励規定を発布し同時に地方待遇職員に対しても同規定を準用し内地人職員にして朝鮮語に熟達せる者に対して奨励手当を給與(与)することとせり
既定の改正

試験の執行


―――
朝鮮語を禁止どころか奨励していた。
昭和16年少しトーンが変わるが後述の通りやはり奨励している。




●朝鮮半島で「昭和十六年」終戦の朝鮮語教育
◎朝鮮総督府施政年報 昭和16年度(昭和18年3月31日朝鮮総督府発行)
https://www.digital.archives.go.jp/das/image/M2006051220474132248
P139 教育
(ほぼ昭和12年のものと同じ)
―――
P140 3行目 教育 Fig.9
教育機関の充実に努め朝鮮人子弟にも内地と同一程度の教育を施すこととなせるが更に朝鮮の実情と時勢の進運に鑑み昭和十三年三月各教育共総て内鮮人の共学を可能とするの学制に革め新に綱領を定めて一層忠良有為なる皇国人民の育成を図ることとなりしが昭和十六年四月内地と同様の国民学校制度を実施するに至れり

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Fig.9 昭和16度より内鮮共学実施
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―――
これはP139に記載あるように当時の半島情勢を鑑み普通学校で朝鮮人、尋常小学校で内地人(日本人)の教育を行っていたが数回の朝鮮教育令発布に依る改革としての昭和16年に学校制度を共通にすると言う意味。朝鮮半島内も国民学校となることを意味する。
▼内地人の教育の沿革
P143~ Fig.10
初等教育に在りては特に朝鮮の実情に鑑みて教育上必要なる事項を教科に加味し尋常小学校に於て農業又は商業の初歩を高等小学校(高学年)に於て随意科目として朝鮮語を加えることを得しめ更に土地の状況に依り補習科に於て教科目加除の自由を認めたるの外全く内地と共通の制度と為し其の入轉(転)学の関係に於いても亦(また)内地と共通ならしめたり面して大正十一年四月新令実施せらるるに及び内地人教育の基礎玆(ここ)に始めて確立するに至れり

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Fig.10 内鮮共学実施に伴い随時科目と言う形として朝鮮語教育
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▼国民学校の特例(内鮮共学の為)
P145 Fig.11 
普通教育(朝鮮人小学校相当)
一、 児童保護者に児童就学の義務を負わしめず(←この時点で朝鮮半島では義務教育は未実施、朝鮮人の状況、環境等を考慮した一文)


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Fig.11 半島の朝鮮人教育はこの時点で義務教育ではない
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P146 Fig.12
一、国民学校には随意科目として朝鮮語を加設することを得(←朝鮮語を学ぶことが出来る。明らかに朝鮮人に対する考慮)


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Fig.12 国民学校変更に伴い朝鮮語を随時科目として教育令とした
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▼内地人職員に対する朝鮮語の奨励
第七節 内地人職員に対する朝鮮語の奨励
P160~ Fig.13
内容:省略(ほぼS12のものと同じで合格者等の数字が追記)

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Fig.13 内地人職員に対する朝鮮語の奨励
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●朝鮮半島の義務教育は昭和21年度から実施予定だった。
▼『昭和二十一年度からは義務教育制度を施行することゝなって居る。』
◎朝鮮事情. 昭和19年版・朝鮮総督府編纂(昭和18年12月24日発行)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1141430/118
史料のP200 五行目 Fig.14
『昭和二十一年度からは義務教育制度を施行することゝなって居る。』

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Fig.14 朝鮮事情 義務教育の記載
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▼総督は…昭和二十一年度からの義務教育制度を施行しる旨を発表された。
◎新しき朝鮮(昭和19年4月25日発行、朝鮮総督府情報課・編)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1267113/47
P62下段五行目~ Fig.15
総督は朝鮮教育審議委員会に対して義務教育実施の準備を命じ、更に徴兵制の実施決定と対応して翌十六年十二月、念々昭和二十一年度からの義務教育制度を施行しる旨を発表された。

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Fig.15 新しき朝鮮 義務教育の記載
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―――
徴兵制は昭和二十年に施行されていたが基本的に兵学校での教育中に終戦を迎えた。
其の為、朝鮮の兵はほゞ志願兵が前戦に出たのみであり、多くが捕虜収容所などの任に付いた。
男性の就学率は程々あり、兵学校で追加の日本語を教育することで前戦での意思疎通に不都合が起きないように計画していたようである。
↓↓
▼『国語未熟青年を収容鍛錬することになつてゐる。』
新しき朝鮮P51下段~P52上段




【総督府編纂教科書】(写真ありサイト)
ハングル(当時諺文)と日本語のある教科書
↓↓
https://blogs.yahoo.co.jp/fuminori62/58137130.html




【併合時の朝鮮半島の識字率についての調査中間報告】(ネット資料)
↓↓
http://uncle-johns-room.at.webry.info/201710/article_1.html




参考リンク

ウィキ:「日本の学校制度の変遷」
↓↓
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E5%88%B6%E5%BA%A6%E3%81%AE%E5%A4%89%E9%81%B7



2018/01/24 初稿 (友人FB/2018.1.18/の転記)
2018\06/06 *1:Wiki:「日本の学校制度の変遷」リンク追加

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